がん患者学〈1〉長期生存患者たちに学ぶ (中公文庫)

おすすめ度 ★★★★★
★★★★★ 2005-07-27 『患者による患者学のはじまり』宣言!
ちょうど、私が同病者として、労働現場に戻りつつあるときに、晶文社から分厚い原本が出版された。「患者による患者学のはじまり」に足場を作ろうとしている著者の勇気に感動した。
私の読み方は、同病者としては次のようになる。
第3部の「再生−私とがん」には特に注目した。私も同病であり、あの時代に迷える子羊としてさまよっていたからである。
この著者に関心をもつのは当然のことであった。この人の母が卵巣癌と診断され闘病生活の末亡くなったこと。更に、幼いときより母のいとこで「癌には個性がある」と主張していた医学者佐藤博氏の影響を受けていたこと。私は、彼女がノンフイクションライターという立場から、あらためて「がん」なるものを明らかにしようという姿に感動した。
早期発見・早期治療はベストという既成の価値観は、近藤誠氏の『がんもどき理論』により突き崩されていた。良心的な医師も動揺していた。
さらに、ホスピスの登場。在宅で死を迎えたいという希望。それにつきあってもいいという医師たちの登場。
帯津良一氏を頂点とする代替医療の大流行。このような状況の中でこの書物は誕生した。
●がん患者は医師たちにわが身をゆだねるのではなく、自らの病を癒す方法を選択しなければならなくなった。
がん患者として闘病しつづけている柳原和子は「長期生存をとげた患者に学ぶ」(原本の副題)という視点から自己の仕事を再開した。長期生存している患者はいるのだ。今、あらゆるところで「がん告知」をされ絶望している大勢の人たちに希望をあたえる書である。いや、彼女の生き方そのものが、人とがんの関係を新しく見直してくれるのかもしれない。
がんのとらえ方も変わった。がんは我が身体にある細胞の遺伝子が何らかの原因で傷つき細胞増殖を止めることができなくなった自然な現象に過ぎない。
それでを、私たちはがんを病と言い、どこかでおりあいをつけれたらと願っている。原因究明は進めどもそれは治療とはつながらないことは抑えておいた方がいい。
★★★★☆ 2005-03-17 勇気づけられる本
ガンの治療法としての三大療法しか知らない人にとって本書は「その他の療法」の紹介的意味が大きいです。目から鱗と言うほどではありませんがこの本を読んで勇気づけられることは多々あります。著者本人が罹患している状態での取材が元なので大変だったろうなと思うと同時に切実感があります。体系だったガン治療法の紹介本ではなくあくまでも実際の症例の紹介ばかりなのですが、勇気づけられる人は多いでしょう。
★★★★★ 2004-11-19 ノンフィクションの真骨頂
この本は、代替医療や民間療法を実践した人だけの記録ではない。
「なぜ癌になってしまったのだろう?」
「再発を防ぐためにどうしたらいいのだろう?」
この問い対する答えは、患者一人ひとり皆それぞれに違うことを教えてくれる。
まるで短編小説のような筆致で綴られたルポは、とても読みやすく興味深い。
それぞれの人がそれぞれのスタンスで自らの病、癌と向き合う姿を真正面から捉えた、ノンフィクションの真骨頂ともいえる貴重な本だと思う。
★★★★★ 2004-08-30 がん患者としていかに生きるか
自ら卵巣がんを発病、手術、抗がん剤療法を受けた著者が、がん患者として生きる術を求めて、長期生存患者の生の声に耳を傾け、それを伝えようとした記録である。
完全治癒を勝利として、再発や死は敗北とされてしまう現代の医療現場で、闘病、死に向き合わなければならないがん患者の悲しみ、怒りが伝わってくる。
がん患者としていかに生きていくか?の正解は、西洋医学にも代替医療にもみつからない。その答えはひとりひとりの個人がみつけていかねばならない。
医療関係者や、がん患者だけでなく、自らに過大なストレスを課して不健康な生活を謳歌している現代人こそ、必読の書である。
★★★★☆ 2004-01-07 読んでも辛さが減るわけではないが・・・
この本を知的興味で読むのと、自分や家族が癌にかかって読むののでは全然印象が違うだろうな、私は3年ちょっと前に女房が癌の末期で死にそうな時に読みました。医者の予言どおり3ヶ月で死んでしまいましたが。今でもこの本に感謝しているのはお見舞いにCDとCDプレーヤーがいいと書いてあったこと、さっそく買っていったらとても喜んでくれました。この本に書いてある患者さんの実例は私には参考になりませんでしたが、自分ひとり不幸を背負っているような気になっていた私には、やはりほかにも苦しんでいる人は沢山いるんだということを知っただけでも良かったと思います。後で他の癌患者を持つ家族にあげたらすごく喜ばれました。
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