肝臓ガンと肝炎ウイルス

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肝臓癌は発生の要因がはっきりしている癌の一つです。
主な要因は、肝炎ウイルスの感染です。
長期に渡るウイルス感染により肝細胞で炎症・再生が繰り返されて遺伝子が変異し、それが積み重なり、肝臓ガンへと進展する要因となっています。
肝炎ウイルスにはA、B、C、D、Eと様々な種類がありますが、肝臓癌に関係するものは、BとCです。
世界の肝臓ガンのうち約75％がB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスによるものです。
その為、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスの感染予防と、感染者に対する肝臓癌発生予防が、肝臓ガンにならないためには重要です。

肝炎ウイルスに感染すると肝炎という病気になります。
肝炎の症状は全体倦怠感、食欲不振等の症状があります。
感染しても自然治癒してしまう場合もあります。
又、肝炎ウイルスの感染者でも肝炎にはならず、肝炎ウイルスを保持続ける人もいます。
そういう人を肝炎ウイルスのキャリアと呼びます。
肝炎である人もキャリアの人も共に肝臓ガンになりやすいので、定期的な検査が必要です。
肝機能に異常のないキャリアの場合は半年に1度、血液検査の数値が高い等肝機能に異常がある場合は3〜4ヵ月に1度の検査が必要となります。

肝炎ウイルスの感染の要因は、母子感染、輸血、性行為、針刺し行為(医師や看護士の針刺し事故等)です。
現在は妊娠中の母親への肝炎ウイルスの感染有無を調べる検査が行われており、母親がB型肝炎ウイルスの感染者と判明した場合、新生児にはすぐにワクチン治療が行われています。

肝臓癌になった場合に行われるガン治療には、外科療法、体の外から針を刺す穿刺療、肝動脈塞栓術が中心となります。
又、肝臓ガンになった場合、ガン治療を行っても肝炎ウイルスがなくなる訳ではありません。
治療後も定期的な検査が必要となります。

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